生活者主権の会生活者通信2006年10月号/01頁

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生活者通信【10月号】

第134号・2006年10月01日発行   ホームページ・アドレス http://www.seikatsusha.org/
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「竹中時代」の終焉

生活者主権の会代表 小俣一郎

 竹中総務相が、小泉内閣総辞職に伴い、参議院議
員も辞職することを表明した。この会報がお手元に
届いたときには、既に辞職されているはずである。
 竹中さんは約5年半の小泉内閣の全期間を大臣と
して支えた唯一の人である。そして、小泉構造改革
の旗振り役としてその先頭に立ち、内政において、
小泉色を鮮明にさせた人でもある。その人が、内閣
だけではなく、国会からも去っていく。
 国会議員であれば、状況の変化によってはまたそ
の力が必要とされ、内閣に復帰することもあったか
と思うが、議員辞職によりその可能性はなくなった
と言えるだろう。
 小泉構造改革がこれまでの流れを大きく変えるこ
とができたのは、竹中さんがぶれなかったからであ
る。小泉さんは、総論は出すが、各論は丸投げであ
り、それを受け止め実行した竹中さんの存在があっ
たからこそ、それなりの成果を得ることができたの
だと思う。
 学者出身の竹中さんは、特に就任当初は、色々な
方面からかなりのバッシングを受けた。が、それら
をはね返した。学者ゆえに各論にも強く、また論争
にも強かった。また、政治的なしがらみもなかった
ので、それでぶれることもなかった。
 もちろん、小泉さんが首相であったからこそその
力を存分に発揮することができたのであり、今回の
行動もそれを自覚しているからだと思うが、自民党
内に止めようとする動きはなかったのだろうか。
 小泉内閣は、小泉純一郎という強烈な個性を、こ
れまた強烈な個性の竹中平蔵が支えて5年半に亘っ
て運営されてきた。国会を去ることによって「竹中
時代」は完全に終焉を迎える。これからの自民党内
閣には、竹中さんというつっかい棒はなくなるので
ある。今後の自民党政治はどのように変化していく
のであろうか。
 そして、安倍新内閣では、誰が竹中さんの役割を
担うのであろうか?


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