私は『生活者通信121』9月号で、私の居住す
る川崎市の一部が、1999年より、今で言うマニフェ
スト関連の、市民活動が行われていた事を申し述べ
ました。
第11回総会席上、長妻衆議院議員が、永田町の噂
としてもらした、国会解散、総選挙 9:11投票日が
現実となって、各政党も旧来型の中身のない、空虚
なスローガンをアドバルーン的に掲げる公約でなく、
検証可能な公約、即ちマニフェストを有権者に示し、
投票の判断材料とする選挙、マスコミに於いてもそ
の傾向で、論調を強くしております。まだ、不十分
な物足りなさはありますが、私はこのことが、有権
者の関心を高め、投票率向上に繋がる意味で、大き
く一歩前進と受け止めております。
さて、川崎市多摩区(人口約20万人)で、1999年統
一地方選挙から、市会議員立候補者を招いて、ボラ
ンテア手作りの公開討論会を行いました。選挙後は、
選挙時の公約進捗状況を、市民と検証ヒアリングす
る、『区選出議員と語る会』を各区ごと毎年開催し、
4年後はまた、選挙の公開討論会です。つまり、4
年を1サイクルの循環運動です。この多摩区で始ま
った活動は、多くの川崎市民の共感を得て、2003年
統一地方選挙からは、130万都市、川崎全7区で行わ
れる運動に高まりました。
一方国政選挙は、2000年神奈川9区10区、選挙区
割りの変更のあった2003年、神奈川9区10区18区で、
この度も同様に9、10、18、の三選挙区が、立候補
予定者を招いて公開討論会を行いました。
以上、の公開討論会を振り返り、以下の事を感じ
ました。
1.パネリスト
川崎の場合、市会議員定数が人口の多い区で10
人、少ない区で7人、自民、民主市民連合、公明、
共産、神奈川ネット、無所属と政党が色分けされ、
ボランテア活動に理解のあるパネリストと、そう
でないパネリストで、定数全員の参加される区と、
定数の半分より参加されない区もありますが、そ
れでも、最低4人のパネラーの出席は確保されま
す。選挙年が近付いて来ると、一般的にいって出
席率が上がってきます。
国政選挙は、立候補予定者が、自民 民主 共
産の3党だけで、どれか一つの党が参加されない
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と、パネラー2人だけの討論になり、盛り上がり
も今一です。今回の選挙でも、川崎の場合、立候
補予定者全員(3人)参加されたのは18区だけ、9
区は2人、10区は共産党以外の候補者は途中入場、
途中退場とパネラー参加が不安定な討論会でした。
2.市民の関心
地方選挙は、日頃市民運動に注力している市民
にとり、身近な問題がテーマだけに、これ等の人
にとって関心が高いが、国政選挙は、取り組んで
いる活動と距離があると感じているのか、関心は
やや低調で、逆に川崎都民と言われる通勤族は、
国政選挙に関心を示しても、寝に帰るだけの地元、
地方選挙には、関心が低い傾向が出ています
3.スタッフ
基本的な理念を堅持し、押し付けず、束縛せず、
楽しさをモットーに、スタッフ確保の情報ネット
ワークを通じて、参加を得ております。只今は、
各区大体、コアスタッフ4〜5人、一般スタッフ
6〜7人トータル70人ほどで、取り組んでいます。
4.集客PR
A.川崎記者クラブでのプレスリリース。
B.スタッフがそれぞれ手分けして、チラシのポス
テング&駅前配布。
C.その他、友知人への口コミなどですが、之まで
の不偏不党 公正中立の運営の実績を踏まえ、
今後は川崎市民、全戸に配られる広報紙「市政
たより」への掲載です、これをPR効率のスグレ
モノとして、行政担当窓口に申し出たのですが、
行政の広報では、政治関連のものは、取り扱い
できない規則がある、との理由で突き返されま
した。これから、このハードルをなんとかクリ
アするのが当面、私達の課題となっています。
以上、所謂政党が作るマニフェストは、ボランテ
ア市民団体では作れませんが、立候補予定者を招い
て公開討論会を行い、それを検証することは可能で
す、これを継続することで、公約が内容の伴ったも
のに変わり、市民の政治に対する関心をよび、ひい
ては、投票率の向上に繋がるものと念願しておりま
す。
尚、運営に於いて、その他技術的課題もあります
が、紙面の都合もあり、問い合わせ歓迎であること
を申し添え、これで終わります。
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