生活者主権の会生活者通信2004年10月号/03頁..........作成:2004年09月23日/杉原健児

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<道州制実現特集>
なぜ道州制実現を目ざすのか

道州制実現推進委員会委員長 平岡昭三
(一)私は、平成元年、会社を定年と同時に、一退
 職者の分際で、日本の主だった人々50名(首相、
 各大臣、新聞・テレビ各社長、財界・労 組・言
 論各界幹部)宛てに、日頃この国の政治 につい
 て、思っていた事30項目の、問題提起と改善策
 を提言した。之に対し反応のあったのは、僅かに
 二人。一人は、産経グループの総帥と云われた鹿
 内信隆氏、今一人は、大前研一氏だった。共に、
 「全く同感だ、一緒に頑張ってこの国を良くしよ
 う」との事だった。             
  大前氏の「企業参謀」を読みたかったが、本屋
 にないので本人に直接聞いたが、手元に無く絶版
 との事だった。「平成維新」を読んで、目から鱗
 の落ちる思いがした。諸悪の原因は全て、長年の
 過度の中央集権制による集金・集票システムにあ
 り、之を改めるには、その対極にあり、分権の理
 想の形である道州制に大変革するしかない、との
 考えに惚れ込んで、之だと思った。      
  自分自身、60年生きて来て、この国は「お上
 はご無理ご尤も。」で終始一貫、ちっとも変わら
 ずやって来た。「此の儘で死んで行くのか。之は
 何かがおかしい。せめて生きてる間に、之が大変
 革され、世の中が総代わりするのを見て死にたい」
 と思っていた。               
  そこで平成四年、大前氏の平成維新の会旗揚げ
 の報せを受け、私は一も二も無く、その旗の下に
 馳せ参じた。一人で、友人・親戚・住民に檄を飛
 ばし、百名以上の会員を得た。平成維新の会の当
 初の勢いは、今にも維新が始まるようで凄かった。
 平成クラブという政治家の集りが作られ、国会議
 員が超党派で百名以上集まった。菅直人・鳩山由
 紀夫・羽田孜・上田清司・前原誠司・中山太郎・
 武藤嘉文・竹村正義等々錚々たる顔ぶれが集まっ
 た。                    
  創立パーテイの席で、大前氏は私に「自分が作
 った83の法案を、皆で議員立法すれば、直ちに
 維新は実現する」と云ったので、私は「それは甘
 い。党に帰ったら、党から立法を止められ、実現
 出来ない。新党を作らねばダメですよ」と云った
 が採用されなかった。ここで新党を作っていれば、
 日本の歴史が変わっていたかもしれない。その数
 ヶ月後、細川護熙氏が日本新党を立ち上げた。残
 念であった。その後、平成維新の会は、各地に分
 散し、当生活者主権の会も、その一つとなり今日
 に至った。大前氏が都知事選に出た時は、私は会
 計責任者をやった。             

(二)当会では、昨年、本委員会が結成され、専ら、
 民主党に道州制の実現をPRして来た。昨年は、同
 党衆院議員の大半及び参院議員の一部を、正副委
 員長で歴訪し、道州制を基本政策にし、それで選
 挙を闘うよう要請した。           
  その甲斐あってか、同党はマニフェスト等で道
 州制標榜を、基本政策とする事を明記した。最近
 は、同党内部の、地方分権や道州制の作業部会に、
 我々が特別に陪席する事を、許可してくれている。
 之は異例の事であり、我々はこの作業への意見書
 を提出している。              
  本委員会が、同党の道州制実現に注力している
 のは、同党幹部の多くが、上述の如く、平成クラ
 ブのメンバーであり、道州制に理解が深く、結党
 いらい、之を政策の一つとしてきた事、非力な本
 委員会が出来る事は限られており、桶狭間を狙っ
 ている事、自民党との政策の違いを打ち出し、政
 権を奪取して貰うには、中央主権制の対極たる道
 州制が唯一の王道であり、有権者を動かすには、
 之しかないと信じられる事、などによるものであ
 る。然しながら、同党は、肝心の選挙になると、
 誰も真剣に之を有権者に、説こうとしない憾みが
 ある。それは道州制が難し過ぎて、理解し難いで
 あろうとの思惑からである。         
  本委員会は、次の総選挙に向け、同党幹部に道
 州制を最大の基本政策として、有権者を真剣に説
 得するよう、要請を続けており、岡田代表に檄文
 を送るなど、種々活動中である。       

(三)私は、今後の活動として、民主党への働きか
 けの他、次の三点に注力中であり、之には本委員
 会各位のみならず、主権の会全員に参加を呼びか
 けて行きたいと考えている。         
(1)道州制の与論喚起のため、政治家・新聞社・
 テレビ局・雑誌社等に対し、与党の悪政や中央集
 権制の欠陥を指摘したり、その解決策を論じたり
 する提言をして行きたい。これ等の提言は、之ま
 でも15年間続けているが、今後更にボルテージ
 を上げて行きたい。そしてそれらを、生活者通信
 に掲載して貰い、読者のご参考に供し、他の会員
 にも、類似のアクションに参加して頂き、中央集
 権打倒の大合唱の輪お拡げて行きたい。    
(2)明治維新や曾つての全学連、フランスのカル
 チェラタン・インドネシア・韓国の学生運動等等、
 全ての大改革は、若者の積極的参加なしには成就
 は難しく、老壮者だけで騒いでも仕方が無い。 
  然しながら、今の学生は無党派が多い。そこで
 先ず大学に乗り込んで、諸悪の根源の中央集権打
 倒を目指すべく、若者の決起を促す演説会を目論
 見たい。目下、都内の若手区会議員や一新塾の有
 志等とタイアップし、その実現を計画中である。
 本件にも、本会多数会員のご参加ご協力をお願い
 したい。                  
(3)本会会員は、僅か二百数十名に過ぎない。真
 の政治の国民運動にしていく為には、他の市民運
 動の会等とのタイアップの輪を、拡げて行く事が
 肝要と考える。全国の平成維新の会とのタイアッ
 プも大事だが、手始めに、同根の一心塾との連携
 を図り、本年度の本会総会にも、幹部の出席と謝
 辞を得た。この様な連携の輪を、他の会員のご協
 力も得て拡げていきたい。          

(四)以上の次第ですが、間もなく76歳の老い先短
 い身としては、皆様のご支援ご協力を得て、何と
 か道州制の実現を見て死にたい、と云うのが私の
 悲願であります。何分宜しくお願い申し上げます。
 さあ一緒になって、真の豊かな国を作りましょう。

生活者主権の会生活者通信2004年10月号/03頁