生活者主権の会生活者通信2004年08月号/02頁..........作成:2004年08月31日/杉原健児

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選挙の御礼

生活者主権の会選挙対策特別委員会
 委員長 江頭清昌/副委員長 板橋光紀・治田桂四郎

 前略、会員の皆様には、お変りなく、お過ごしの
ことと思います。               
 処で、此の度の参議院選挙ですが、民主党は、東
京選挙区で二人の候補を立て、どうなるかと思って
いましたが、小川敏夫氏(わが会で推薦した)と蓮
舫氏が二人とも当選しました。小川敏夫氏は、9914
77票、蓮舫氏は、924643票の獲得で、順位も二位と
三位でした。民主党も大きく議席を伸ばし政権交代
に一歩近ずいたと思います。          
 小川敏夫氏の当選につきましては、皆様の支援の
賜物と思います。選挙対策特別委員会といたしまし、
厚く御礼申し上げます。今後とも世直し市民運動に
共に注力してまいりましょう。ありがとうございま
した。簡単ですが、先ずは、御礼まで。     

慢心の政治に喝!・・・参院選結果

前衆議院議員・桐蔭横浜大学法学部教授 江田憲司

 絶妙な有権者の審判が下された。まさに「神の手」
と言ってもいい。               
 自民49、民主50。たった1議席の差だが、こ
れが逆だったら、随分印象が違う。今後の政局も、
異なる様相となったはずだ。          
 やはり、「緊張感のない慢心の政治」へ、国民が
きついお灸をすえたということだろう。年金法案強
行採決前には、楽々クリアーできると思われていた
「51議席」すら割り込んだのだから。     
 ただ、あの橋本政権を崩壊に追い込んだ「44議
席」というラインまでは行かなかった。「そこまで
すれば小泉退陣かも」と懸念した人が多かったとい
うことか。何しろ、自民党内で「ポスト小泉に人は
なし」、かといって今回の参院選は、どんなことが
あろうが、民主党へ政権交代する選挙ではない、だ
ったら、「他の人より小泉さんの方がまだましだ」
というバネが働いたのか。その辺のバランス感覚が、
一週間前の「小泉自民党危うし」という選挙情勢報
でステップ。次の総選挙に向けて、いよいよジャン
プ、政権穫りが現実のものとなってくる。九月の民
主党代表選も岡田氏で確定。早期の衆院解散に追い
込むため、与党への攻勢を強めていくはずだ。  
 小泉首相は、選挙前に私がこのコラムで予想した
とおり、続投することを決めた。しかし、大変厳し
い政権運営を余儀なくされるだろう。早速、持論の
「郵政民営化」の結論を秋には出さなくてはならな
い。抵抗勢力の本気度は、道路公団の比ではないし、
国民基盤が弱体化した小泉首相の足元を、彼らはい
いように見てくる。ポスト小泉と称される面々も、
いよいよ政略を仕掛けてくるだろう。      
 ただ、ここで、道路公団のように日和見すれば万
事休す。やはり、小泉首相も「政権は長きをもって
尊しとなす」だったのかと、支持率も急落。森政権
末期のようなレームダック状態になること必定だ。
その場合、政権崩壊は時間の問題となる。私は前々
から「天王山は参院選後の秋」と言ってきた。その
通りとなりそうな雲行きである。        
 (発言の広場メールマガジンNO.164号より転載)

世間は神のごとく正しい

経済評論家(池田政策研究所 代表) 池田健三郎

 参議院選挙結果は、自民49、民主50という絶
妙なバランスの下に収束した。自民党は、改選議席
51をほぼ維持したものの議席減には違いない。民
主党は二大政党化の流れを受けて、与党からの議席
奪取というよりはむしろ他の野党の失った議席を取
り込む形で躍進した。だが、未だ政権与党全体を脅
かす存在ではなく、政権交代が強い現実味を帯びる
までには至っていない。            
 こういう結果を見ると、改めて松下幸之助翁の言
葉、「世間は神のごとく正しい」というのを思い起
こす。つまり、個別的にはともかくも、国民全体と
しては、常に正しい潮流の中にいるということであ
る。一部の人間を長期間欺くことや、多数の人間を
ごく短期間欺くことはできても、多数の人間を長期
にわたって欺き続けることはできないというのが松
下翁の言葉の真意であるが、まさにその通りという
感じがした。政治も経済も、究極的には「マーケッ
トに訊け」ということであろう。         
                        
 (発言の広場メールマガジンNO.165号より転載) 

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