生活者主権の会生活者通信2002年06月号/04頁..........作成:2002年05月22日/杉原健児

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生活者主権の会・各種活動状況(2)

※(敬称略・編集:杉原健児)

【3】東京B区5月例会議事速報(大谷和夫AM)  
日時:2002年5月8日(水)  18:30〜22:00       
場所:喫茶室ルノアール蒲田西口店              
出席:大谷・中村・柳田・芹澤・池田・田中・    
      吉田・直田・野村、以上9名。            
配布資料:(資料提供:1〜3大谷、4・5池田)
1.道州制における財政上の問題点の検討事項    
2.道州制における財政上の問題点の検討        
3.産経新聞への投書及び東京裁判の不法性と誤訳
4.日本統計年報第14章財政(国家財政)関連資料
5.昭和三十年度の地方財政に関する特別措置法  
資料説明:                                    
    道州制の実現運動に入る前の道州制のイメージ
  を固めるための検討として、すでに「国」と「州」
  と「市」の検討を行い、今回は「財政上の問題点」
  の検討を行う。配布資料1は本日の議論の問題点
  の提起であり、それをもとにMLで出された意見
  をまとめたものが配布資料2であり、それに関連
  する数値的参考資料が資料4,5である。資料3
  は昭和27年までの7年間の占領政策の誤りが未だ
  に継続している事を指摘し、その全面的清掃をア
  ピールした投書2件の紹介である。            
議事:道州制における「財政上の問題点」について
  の討議                                      
    PHP 研究所の「日本再編計画」を原案として、
  B区のMLで議論してきた経過をまとめた配布資
  料1.2.に基づいて、出席者で討議した結果、
  次のような結論を得た。                      
1.税源体系の転換                            
 (1)現在国税対地方税の比率は6:4で、支出規模
    は4:6であるが、地域主権として分権化を進
    めれば、国税対地方税は2:8でよいという原
    案に対し、概ね適当と思われるが、96年当時よ
    り国債が大分増えているので国の比率を多少高
    める必要があるかも知れないと思われる。    
 (2)改革後の税源の配分として、一応最近のデータ
    でチェックして随時変更は必要であるが、下記
    の原案でほぼ適当と思われる。              
    ・国税:所得税・個人住民税の1/3、相続税、  
      酒税、たばこ税、関税                    
    ・州税:法人関係税、消費税、自動車関係税、
      印紙税                                  
    ・市税:所得税・個人住民税の2/3、土地関係税
 (3)具体的には各地域の課税自主権と税率決定権を
    認め、住民に税率と政策メニューを提示し、住
    民の選択で各地域が歳入と歳出の組み合わせを
    独自に決定できる構造へと転換するという原案
    に賛成する。                              
 (4)過度の地域間格差の是正を目的に、州相互が助
    け合う財政調整制度を創設し、北海道、東北、
    四国、九州の4州には、歳出の80% 分と税収と
    の差額1.5 兆円を黒字の州から調達するという
    原案に対して、次のような意見となった。    
      道州制はまずは各州が自立可能な財政モデル
    を立案・実行することが本来の趣旨であり、過
    渡処置として国が州財政調整基金をプールして、
    必要な州に一定期間補助することにすべきであ
    ろう。人口の少ない県程赤字が多いのが実体な
    ので、州にまとめて人口を 250万人以上にする
    だけで、約19兆円のコスト削減が可能と試算さ
    れている。                                
 (5)各州内でも、市相互が助け合う財政調整制度の
    創設が必要と思われる。又自治経営能力の不足
    による市の財政破綻に対して、その判定、処置
    を明確化して各州で制度化する必要がある。  
2.歳出30兆円削減の内訳                    
 (1)10年間の年次別歳出削減計画で、毎年少しずつ
    削減してゆくと、9年目くらいで国と地方と合
    わせて30兆円削減可能という原案をチェックし
    た結果、地方で主体性を持って経済運営を行い、
    1人当たりの費用を均等化すれば30兆円削減可
    能と思われる。                            
 (2)市場介入の撤廃、民営化、地域主権化による行
    政改革で、合計30兆円削減可能であるが、現在
    でも国レベルで13兆円、地方レベルで17兆円は
    可能と思われる。                          
 (3)構造転換で生み出された剰余金の使い道として
    は、まず第一に財政健全化を目指し、あるレベ
    ルに達したら、活力増大など振り向け先をあら
    ためて検討すればよい。                    
 (4)歳出削減の結果は、国民に分かり易い将来の新
    しいヴィジョン、国家像(例えば無税国家) 、
    生活のカタチ等できるだけ明確に提示すること
    が重要と思われる。                        
3.地域主権型行財政構造                      
 (1)地方交付税や国庫補助金は廃止して予め地方の
    財源に廻すとして、国費を20兆円に抑えること
    は、やる気があれば可能である。問題は大量の
    国家公務員の整理であろう。                
 (2)原案の歳出削減の内訳で、国で20兆円、地方で
    10兆円というのは目標で、計算結果が国で13兆
    円、地方で17兆円ということであるが、最近の
    データでは地方で19兆円も可能である。      
 (3)地域主権型行財政構造として、現実には労働密
    度が低かったり、実務能力が不足しているとい
    う問題がある。自治行政研究所を利用して実務
    能力の向上をはかる必要があるが、基本はぶら
    さがり( タックスイーター) の数を減らすこと
    であり、他方住民サービスの効率向上のために
    は、情報公開の上、種々の観点から州内及び全
    国規模で番付表を作成して公表し、競争環境に
    置く。又住民が財政を支える義務と責任がある
    ことを啓蒙し、意識改革を徹底する事が必要と
    思われる。                                
4.財政面でのその他の問題点                  
 (1)地域主権という考え方は、国家権力による統治
    という概念から、住民自治による地域サービス
    に変わると考えられるので、効率の良いサービ
    スを提供するには自治体の経営力が如実に反映
    してくる。従ってその内容を情報開示すると共
    に、民間企業と同じ形式で損益計算書、貸借対
    照表を作成して公表すべきである。勿論国民、
    住民の当事者意識が絶対に必要である。      
 (2)その他財政面で次のような意見が出た。      
      予算は単年度で使い切らなければならないと
    いう悪習から脱却し、利益の蓄積を図り、将来
    の減税を指向する。課税最低限度を下げて、納
    税者の裾野を拡げ、住民の意識を向上して行政
    に対する監視を強め、不当なぶら下がりを徹底
    的に糾弾する。過疎、産業、インフラ、教育、
    財政等の問題点の検討と今後の対策について、
    住民の当事者意識が絶対に必要である。      
5.その他、国家財政資料の検討                
 (1)市町村財政を県単位に集計し、県財政と合体す
    ると、その歳出規模は99兆円に達し、地方税合
    計は36兆円なので、63兆円を国や起債で賄って
    いることになる。住民一人当たりの( 歳出−地
    方税) を道州制を前提に 250万人以上の規模に
    全体を合わせて一人当たり34.6万円とすると、
    地方政府の合理化で19兆円を減額できる。    
 (2)昭和三十年度の地方財政に関する特別措置法に
    より、都道府県及び市町村に対する基準財政需
    要額を項目別に国で決めている。現在地方自治
    体はそれを勝手に減額できず、補助金目当てに
    増額しようとして合理化を妨げている。都道府
    県は殆ど国のいいなりになっている。        
 (3)国は国債、地方は地方債の残高が異常に増加し
    てやりくりがつかなくなっており、公債を発行
    しても利払いが増えて実質使える金が減少して
    いる。特別会計の操作で補っているが前途はか
    なり悲観的で、早急に中央集権・社会主義国家
    を卒業すべきである。                      
6.今後の予定                                
 (1)次回は今まで検討してきた国、州、市、財政の
    見直しを行う。生活者通信、本年、2, 3, 4,
    5,6月号記載の議事録を参照し持参のこと。
 (2)次々回に道州制導入手順( 実現の道筋)(担当大
    谷) について検討を行う。                  
次回予定:6月12日(水)午後6時30分より。  
  喫茶室ルノアール蒲田西口店                  
  議題:道州制における国、州、市、財政の検討結
    果の見直し(生活者通信2〜6月号持参)     

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