21年目へ

 

生活者主権の会代表 小俣 一郎

 


 平成4年11月25日、大前研一さんが「平成維新の会・旗揚げ宣言」記者会見を行い、当会の歴史が始まった。

 あれから20年、もうふた昔も前のことである。感慨深いものがある。

 平成維新の会は「日本を生活者主権の国にしよう。」を旗印に掲げ、それを2005年(平成17年)までに実現することをうたっていたが、既にその時は過ぎてしまった。

 平成維新の会は3年も経たないうちに会員活動を停止したが、その東京の会員組織を引き継いだ当会はその後もいろいろな活動を続け、政治家を送り出す、政権交代の実現に貢献する等を実践し、平成21年にはついに政権交代が実現した。

 しかし、我々が思った様には世の中は変わっていない。そう簡単には世の中が変わらないことを改めて実感する日々でもある。

 そこで、やはり日本の政治はしくみから変えなければ改善しないとの思いから、いま当会では「大統領制型東西2大道州制」の実現を提言している。

これは日本のしくみを大きく変える大胆な提案ではあるが、これまでの経験を生かし、また成熟した日本社会の現状、いまの政治の状況をも踏まえ、日本の政治を段階的に変えていく、現実的な提案でもある。

まずは大きな問題を抱えている国のしくみを変える。中央集権、東京圏への一極集中、不安定な政治、一票の価値の格差等の問題は、これが実現すれば大幅に改善できる。

また国のしくみを変えている間は、地方のいまのしくみを大きく変えることはしない。そうすれば、政治全体が大きく混乱するのを防ぐことができ、改革に対する不安感を低減することができる。

そして次に基礎自治体を強化し、都道府県の権限をそこに移し、最後に都道府県を廃止する。

もちろん現在の当会には平成維新の会の頃のような影響力はないが、20年間続けてきたことは当会の大きな力である。その力で、今の発達したインターネットを十分活用して、21年目も提言を続けて行きたい。